応援メッセージ

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スラック・シヴァラクサ師からのメッセージ
INEB(International Network of Engaged Buddhists)社会に関わる仏教者の国際ネットワーク

1989年に私が共同設立したINEBネットワークでは、大河内師とは2009年からのお付き合いです。以来、INEB諮問委員会の中核メンバーとなり、2015年からはエコ寺院地域開発プロジェクトの陣頭指揮を執っています。大河内師の活動は、1960年代にスリランカで、1970年代にタイで確立された、仏教に根差した包括的で持続可能な開発プロジェクトに深く関わり、私はとても感銘を受け、感動しています。北/先進国では、第二次世界大戦以後、南/途上国で継続的に取り組まれてきた社会連帯のための仏教活動に関心を寄せる仏教者は非常に稀です。大河内師は、まさに例外的存在であり、彼が日本と南アジアの人々との間に文化交流・社会活動の架け橋を築いたことに対し、私たちは深い感謝と連帯の念を抱いています。私は大河内師のこの新しい取り組みを心より支持し、INEBネットワークにおける彼のさらなる活躍を期待するところです。   

スラック・シヴァラクサ(経歴)
1933年タイ、バンコク生まれ。東南アジアの代表的な知識人、環境・平和活動家。「エンゲージド・ブディズム運動」の指導者。エンゲージド・ブディスト国際ネットワーク(INEB)やNGOサテァンゴーセッナーカプラティープ協会(SNF)など多くの社会運動団体を組織。また、精神修養と生活の場である「ウォンサニット・アシュラム」を創設。社会的企業家としても活躍。タイ語と英語による著書、論文は100点以上にのぼる。1995年、「ライト・ライブリフッド賞」受賞


スラック・シヴァラクサ師
International Network of Engaged Buddhists[INEB]
共同設立者、2011年庭野平和賞受賞者

NGOシェア理事、福島県医師 本田 徹 医師からのメッセージ
『仏教寺院を、コモンズ(共有資産)として活用し、非暴力的な社会変革を目指す、大河内秀人師らの、新しい財団の立ち上げに期待し、応援する』

 NGO国際保健協力市民の会=シェアが、初めて東北タイ(イサーン)を訪れ、独自のプライマリ・ヘルス・ケア(PHC)に基づいて活動する、タイの若い農村医師らと交流したのは1989年のことでした。派遣された看護師の工藤芙美子は、草の根で医療活動をする若い医師らに瞠目し、彼らを精神的に根底で支えているのが、「開発僧」(プラ・ナック・パッタナー)と呼ばれる仏教僧侶たちであることを知ります。その後、故・西川潤教授や野崎明教授らの現地調査や研究を通して、私たちは「開発」という言葉の新しい意味や、PHCとの深い関連性を、学び直すことになります。

当時のシェアに集う医療者たちは、志は高く持っていたものの、資金は乏しく、海外の活動現場もなく、「宿無し」となる危機に瀕していました。そのとき、私たちに温かい手を差し伸べてくれたのが、江戸川区の寿光院の住職大河内秀人師でした。シェアは、光栄にも、寿光院が東小松川に所有するマンションの一室を、最初に無償でお借りする団体となりました。

この僥倖とも言える機縁が、誕生後日の浅いNGOにとって、スプリング・ボードとして働いてくれました。1990年に始まった、東北タイでのPHCプロジェクトからHIV・エイズの予防啓発活動、1992年からのカンボジアでの母子保健活動、在日外国人保健支援活動など、今日に繋がる、シェアの主要な活動はすべて、小松川の事務所で芽生え、発展していったのです。このことは、一NGO、NPOのライフヒストリーにとどまらず、市民活動の成長や自立を支援するという意味で、示唆を与えるものと確信します。グローバルな視野と連携を保ちながら、日本仏教の霊性と特質を帯びた、この新財団が、一触即発の危機をはらんだ世界において、平和で持続可能性ある市民社会創造への、すぐれた揺籃、支え手、協働者となってくれることを、心から祈念しております。
NGOシェア=国際保健協力市民の会 理事  本田 徹 医師

本田 徹 プロフィル
1947年愛知県蒲郡生まれ 1974年北海道大学医学部卒
1977年青年海外協力隊員として、チュニジア国へ派遣。小児科医として地域医療に従事。
1979年長野県厚生連佐久総合病院入職。若月俊一先生に師事し、農村医学を学ぶ。
1983年世田谷区日産厚生会玉川病院入職。内科及び東洋医学(鍼灸)を研鑽。同年、NGOシェア設立に参加。
1985年エチオピアでの干ばつ飢餓危機に際し、JVC・シェアの活動者として派遣。同年より、山谷でのNPO山友会による無料診療所活動に参加。1988年カンボジアでの母子保健活動開始に当たり派遣。
1991年タイ国マヒドン大学アセアン保健開発研究所(AIHD)留学。タイのプライマリ・ヘルス・ケアを研究フィールド調査に従事(公衆衛生修士課程)1993年横浜港町診療所入職。在日外国人医療に従事。1996年葛飾区堀切中央病院院長。1999年東ティモールの緊急支援プロジェクトに参加。以降、同国での保健活動に従事。2007年第16回若月賞受賞。2008年台東区浅草病院入職。山谷地域での医療活動に従事。
2011年東日本大震災に際し、気仙沼での支援活動に参加。2019年福島県双葉郡広野町高野病院に入職。
2022年福島県相馬郡飯舘村医師として入職。訪問診療、予防活動などに従事。(現在に至る)

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